渋谷の歯医者–青山クオーツデンタルクリニック

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削らない虫歯治療基礎知識

削らない虫歯治療とは?

従来の虫歯治療ではドリルで歯を削ることが主流でしたが、一度削った歯は二度と元に戻らず、歯の寿命を縮める原因になることもあります。
こうした背景から、「できるだけ削らずに虫歯を治す」という考え方が注目を集めており、それが「削らない虫歯治療」です。
自分の歯を長持ちさせることができる治療となります。
これは、虫歯の進行状況を見極めながら、必要最小限の処置で歯を残すことを目指す新しい治療法で、痛みや通院回数の少なさも患者さんにとって大きなメリットです。

主なメリットと注意点

削らない虫歯治療には以下のような特徴があります。

  • 天然歯の保存:健康な歯質を残すことで、将来的な歯のトラブルを防ぎやすくなります。
  • 痛みの軽減:虫歯の部分のみを削ることで、麻酔が不要なことも多く、痛みが苦手な方にも向いています。
  • 治療時間の短縮:処置がシンプルで、1〜2回の通院で完了する場合もあります。
  • 心理的負担の軽減:不快な音や振動がないため、歯科恐怖症の方にも安心感があります。

一方で、すべての虫歯に適用できるわけではなく、進行が深い虫歯(C3〜C4)では通常の切削治療が必要です。また、MI治療「Minimal Intervention(ミニマル・インターベンション =最小の侵襲)」やレーザー治療は保険適用外のケースが多く、自費治療となる点にも注意が必要です。

なぜ今注目されているのか?

この治療が注目される理由には、「歯の寿命を延ばす」ことへの関心の高まりや、医療技術の進歩、そして患者さん側の「痛くない・怖くない治療」へのニーズの増加があります。
また、予防歯科の重要性が広まる中で、早期発見・早期治療の選択肢としても評価されています。

適用できる虫歯の範囲

  • C0(脱灰)~C1(初期虫歯):再石灰化処置やフッ素塗布等で非侵襲的に対応可能。
  • C2(中程度の虫歯):条件によってはCR(コンポジットレジン)やレーザー治療で対応できる場合も。
  • C3以上:神経に近い虫歯や感染が深い場合は、通常の切削治療が適応されることが多い。

治療法の種類

  1. MI治療

    歯を削る量を最小限に留める治療法のことです。健康な歯質は溶かさないため、痛みも少なく麻酔不要で治療可能なことも多いです。

  2. レーザー治療

    高精度レーザーで虫歯の部分だけを除去。殺菌・止血作用もあり、再発リスクの軽減が期待できます。

  3. ボンディング・CR治療

    薬剤による虫歯除去後にレジンを詰める方法で、自然な見た目と機能性が特徴です。

また当院においては世界最高の接着剤を使って歯の色の接着剤を詰めるので1日で治療が完了します。

費用と保険適用の範囲

これらの治療は、基本的に自由診療となることが多く、当院における費用は以下の通りです。

  • レーザー治療:22,000~55,000円程度
  • コンポジットレジン修復(CR):保険適用の場合もあり

ただし、以下のような場合には保険対応が可能なこともあります。

  • 初期虫歯の再石灰化処置(フッ素塗布など)
  • CR充填(条件付き)
  • 小児の場合、自治体の補助対象になることもあり

また、自由診療でも年間10万円以上の治療費がかかると、確定申告で医療費控除が受けられます。

所要時間と予約方法

多くのケースで30分〜1時間、通院は1〜2回程度。事前予約が基本で、治療希望を伝えることでスムーズに案内されます。

治療後のメンテナンス

定期検診(3〜6ヶ月)、フッ素入り歯磨き粉の使用、正しいブラッシング、間食管理などを通じて、再発防止を図ります。

歯科医師による治療選択の基準

治療法の選択は、虫歯の進行度、位置、患者さんの年齢や生活習慣、審美性の希望などを踏まえて総合的に判断されます。
「削らないこと」が目的ではなく、「歯の健康を長く維持すること」が最優先です。

信頼できる歯科医院の見分け方

  • 十分な説明と画像を用いた説明がある
  • 複数の治療法を提示してくれる
  • 不要な自由診療を勧めない
  • 削らない治療にも対応可能な体制がある
  • よく話を聞いてくれる歯科医師がいる

削らない治療と予防歯科の関係

予防の意識を高めることが、再治療を防ぐカギとなります。唾液検査などで虫歯リスクを分析し、個別の予防指導を行う歯科医院も増えてきました。また治療後のメンテナンスも重要です。

日常のケアで意識すべきこと

  • 就寝前の丁寧なブラッシング
  • フロスや歯間ブラシの活用
  • 糖分摂取のコントロール
  • 十分な水分摂取で口腔乾燥を防ぐ

まとめ

削らない虫歯治療は、患者さんの天然歯を守りながら、痛みや負担を抑える新しい選択肢です。
全ての症例に適用できるわけではありませんが、進行度に応じて最適な方法を選ぶことで、将来的な歯の健康に大きく貢献します。
信頼できる歯科医師と連携しながら、予防意識を持ち、日常的なケアを続けることが、最良の治療となるでしょう。

監修歯科医師

東京医科歯科大学名誉教授 田上 順次(たがみ じゅんじ)

東京医科歯科大学名誉教授
クオーツデンタルクリニック 院長
朝日大学客員教授
奥羽大学客員教授
昭和大学客員教授
インドネシア大学非常勤教授
日本歯科保存学会(元理事長)専門医/指導医
日本接着歯学会(元会長)専門医
日本歯科審美学会(元会長) 認定医
日本歯科理工学会(元評議員)名誉会員
口腔病学会(元会長)
国際歯科研究学会(IADR:International Association of Dental Research)
ほか

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